GPGPUシミュレーションアプリ「Grid SIM」サポートページ
Gridについて
Gridは、GPGPU(General-Purpose Graphics Processing Unit)の力を活用し、グリッド状の計算およびシミュレーションを提供するアプリです。AppleのMetalフレームワークを採用し、高速かつ効率的な計算を実現します。
モードの説明
Game of Life 2D / Game of Life 3D
ライフゲームのシミュレーションを2Dあるいは3Dにて行います。ライフゲームとは、1970年にイギリスの数学者ジョン・ホートン・コンウェイによって提案された細胞自動機(cellular automaton)の一種で、非常にシンプルなルールに基づいて進行するシミュレーションですが、その単純さから複雑で興味深いパターンや振る舞いを生み出すことで知られています。
ライフゲームは、2次元あるいは3次元の「グリッド」(格子)と呼ばれる平面上に配置されたセル(細胞)からなります。各セルは生存または死滅の2つの状態を持ち、一定のルールに基づいて次々と世代が進行していきます。各世代のセルの状態は、その周囲のセルの状態によって決まります。
2次元の例は以下のとおりです。
- 生存セルは、周囲の生存セルが2つか3つの場合に生存する。
- 死滅セルは、周囲の生存セルがちょうど3つの場合に誕生する。
これらのルールに基づいて、セルの世代が進むにつれて、さまざまなパターンが現れます。単純な初期配置から複雑な周期的なパターン、移動するパターン(グライダーと呼ばれる)、静止するパターン(オシレータと呼ばれる)など、さまざまな興味深い現象が観察されます。
ライフゲームは、生命の誕生と進化のプロセスをシンプルなルールで模倣したものであり、科学的な研究や芸術的な表現など、さまざまな分野で活用されています。漠然と眺めてるだけでも楽しいかもです。
EM Wave
電磁界のシミュレーションにおいて、FDTD(Finite-Difference Time-Domain)法を使用して、波の伝播や反射をリアルタイムで視覚化します。物理現象を探求する新たな方法を提供します。
境界条件にはPML(Perfectly Matched Layer)と呼ばれる技術をを採用し、シミュレーション領域の端における不要な反射を低減させています。これにより、より現実的で正確なシミュレーション結果を得ることができます。
また、誘電体や完全導体のオブジェクトを自在にシミュレーション画面内に配置できます。これにより、電磁波の反射や屈折などの現象を詳細に調査し、物質の特性や振る舞いを探求することができます。
アップデート情報
- VER.1.0
正式リリース。
- 流体力学解析の追加
- EM Waveモードの機能強化
→点波源以外の入力に対応する。
→オブジェクトの大きさを可変式に。
→解析対象の追加。
→数値解析パラメータの確認や設定機能。 - Argument Buffersの試用
- 他の計算方法の追加(CIP法、有限要素時間領域ビーム伝搬法など)