カンガルーの基本情報
カンガルーについて
カンガルーやコアラのような体に袋がある動物を有袋類といいます。
その袋の事を育児嚢(いくじのう)といい、メスのカンガルーのみが持っています。
生まれたばかりの赤ちゃんは数センチ(約1グラム)ととても小さく、袋に入れなくなる大きさに育つまで、約1年弱ほど、袋に入ったりしながら暮らします。
また、カンガルーの身体能力はとても高く、3mの柵を乗り越えたり、幅10m以上のジャンプをする能力もあり、全速力で移動したら時速70km以上にもなると言われています。
オーストラリアに多い理由
はるか昔、真獣類と有袋類が生存競争を行いながら南に逃げていきました。
ほとんどの地域で有袋類が絶滅していく中、早い段階に隔離されたオーストラリアとその周辺にその多くが残ったとされています。その他には南北アメリカにごく僅か残っています。
カンガルーの個体数はとても多く、オーストラリア内陸部はカンガルーの車道への飛び出しが珍しいことではなく、飛び出し注意の標識が掲げられています。
カンガルーの出産
カンガルーの赤ちゃんは受精後、20日から40日で生まれてきます。
また、カンガルーは受精後、雨が降らなかったり餌が少ないなどの環境が悪いと感じたとき、受精卵の成長を止めることが出来ます。安心して子育てができるまで、お兄さんやお姉さんのカンガルーが袋を使わなくなるまで受精卵の成長を止めることが出来ます。
カンガルーの赤ちゃんは産まれると、育児嚢を求めてお母さんカンガルーの体の上を這い上がっていきます。まだ目の見えないカンガルーのためにお母さんカンガルーは、お腹の毛を舐めて道筋を作ってあげます。
赤ちゃんが乳頭に吸い付くと口と約2ヶ月ほど結合しています。ここで母乳を飲みながら自力で歩けるようになるまで成長を続けます。
カンガルーとワラビーの違いについて
カンガルーとワラビーの違いは単純にその体の大きさの違いで分類されます。またその中間はワラルーとなっています。具体的な基準など分かり次第更新したいと思います。
カンガルーの味について
カンガルーの肉オーストラルスという名称が決められており、その市場価格は約2億オーストラリアドルに達するといわれています。
100gあたりの105kCalでタンパク質22.4g、脂質1.1gで不飽和脂肪酸が40%を含み生活習慣病を予防することに効果があるとも言われています。健康志向の消費者やアレルギー患者を抱える家族に適している注目されています。
先住民アポリジニも生活習慣病が少ない理由もカンガルーを食べていたからと言われています。
アマゾンでも購入することが出来ますが、口コミによると特別な匂いや味はなく、赤味で柔らかいとのことです。今のところ食べてみる度胸はないのですがいつかは挑戦してみたくもあります。
オーストラリアの国章
オーストラリの国章には、二種類の動物(カンガルーとエミュー)が使われているのですが、両方とも後退が苦手という特徴があります。オーストラリアという国も前進し続けたいという意味が込められてるとのことです。
参考文献
- マンガでわかる不思議の科学 そーなんだ! 22号 / デアゴスティーニ編集部
- カンガルーってどんな味? 獣医さんの生きもの四方山話 / 山田進二